パワーアンプは、ただ音を大きくする装置だったのか。音量・音色・再生・相互作用という四つの役割
パワーアンプの歴史は、真空管からソリッドステートへ、ラックからモデラーへという機材分類でしばしば語られる。だがこの記事が追うのは、パワーアンプに何が求められてきたかという要求そのものの変化である。Slave Ampが外部化したのは音量であり、ラック期のMesaはパワーアンプを音色形成装置に変えた。Rocktron Velocity 300は、真空管とスピーカーの相互作用を1990年代前半にはすでに製品の中心機能にしていた。モデラー登場後、物理パワーアンプには透明な再生装置であることが求められ、そして今、Fryette LX IIやSeymour Duncan PowerStageは、演奏者とスピーカーの関係そのものを設計する装置として作られている。