一緒に演奏せずに作ったアルバムを、9人で同時に演奏する
Ministryの1989年作『The Mind Is a Terrible Thing to Taste』では、メンバーは曲を一緒に書かず、各自で即興した。スタジオに2人が同時にいた曲は「So What」だけだったとBill Rieflinは言う。前作の代表曲「Stigmata」のリフは、弾いたギターではなくサンプルだった。ところが同じ年の12月、Al Jourgensenは2人のドラマーでツアーのリハーサルをしていた。舞台には9人が並んだ。スタジオで人間の演奏を機械の部品に変えたバンドが、その部品を大人数の身体で鳴らし直したとき、何が起きていたのかを、制作証言と1990年のライヴ盤から追う。