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小さな真空管の暖かさを、そのまま。Carvin Vintage 16 を Triode で記録した

2026-07-08

Carvin Vintage 16 の中身を詳しく見る。12AX7×1+EL84×2、Pentode 16W/Triode 5W の出力切替、Soak・EQ・スプリングリバーブというコントロール。その一台をあえて Triode(5W)で、Celestion Vintage 30 ごと記録した Kemper プロファイル集の話。

大音量のハイゲインではなく、小さく暖かい真空管の声を残したかった。Carvin Vintage 16 を、あえて Triode モードで記録した。まず、このアンプがどういう一台なのかから見ていく。

Carvin Vintage 16 とは、どんなアンプか

Carvin は米国のメーカーで、長らく直販(mail-order)を基本にしてきた。楽器店の棚での露出が少なく、「知る人ぞ知る」位置に長くいたブランドだ。作りはしっかりしているのに、「あの音」という共通イメージが世に薄い——だからこそ記録する価値がある。(Carvin というブランドの出自と Vintage 16 の細部は、別記事「直販ブランドの小型コンボを記録する。Carvin Vintage 16」で詳しく書いた。)

Vintage 16 は、その Carvin が作った小型のオールチューブ・コンボだ。

回路とスペック

  • プリ管: 12AX7 ×1
  • パワー管: EL84 ×2
  • 出力/モード: Pentode 16W / Triode 5W の切替式。Pentode は開いた 16W、Triode は 5W の甘くスポンジーな倍音
  • リバーブ: 初期モデルは Accutronics のスプリングリバーブ(グラスっぽく伸びず、暖かく終わる古典的な残響)
  • 出力端子: キャビ・ボイスドのライン出力+スピーカージャック2系統(8Ω)
  • 形式: 1×12 コンボ(ツイード柄ビニール外装の個体)

EL84 らしい、鈴のような高域と、押すと前に出るミッド。無理に歪ませる設計ではなく、クリーン〜軽い歪みの表情で聴かせる一台だ。

コントロール

  • Volume — 音量
  • Soak — ゲイン相当。プリの追い込み具合を決める(=このパックの表で「Gain」と記した値は、この Soak ノブの位置)
  • Bass / Mid / Treble — 3バンドEQ
  • Reverb — スプリングの深さ

なぜ Triode(5W)で録ったのか

Pentode 16W ではなく、Triode 5W を選んだ。

5W に落とすと、パワー段が軽く飽和して、倍音が丸くスポンジーになる。大音量では出てこない、小出力ならではの暖かさとコンプ感が乗る。宅録やソロ、ブルース、クリーンを主役にした音楽に、この Triode の声はよく馴染む。単音の粒が丸く、コードがふわりと広がる。

どう収録したか

このコンボが本来積んでいる 12インチ Celestion Vintage 30(締まった低域・中域の芯・はっきりした存在感)で、実機スピーカーごと記録した。基準キャビに差し替えていない。この一台が実際に鳴らしていた音そのものだ。標準プロファイル(Liquid Profiling 不使用)、エフェクトなし。

4つの音色

パックは、性格の違う4つの音色を軸にしている。実際のノブ設定(G=Soak/V=Volume/T=Treble/M=Middle/B=Bass)は隠さず開示している。

  • Reference(G3 V6 T5 M5 B5)— バランスの比較基準。まずここから
  • SparkleClean(G5 V5 T6 M5 B6)— 柔らかくキラキラしたクリーン。シングルコイル向け
  • WarmBlues(G8 V1 T4 M6 B7)— シングルコイルだと太くウォームなクリーン寄り。ブルース系に
  • SmoothDrive(G6 V3 T5 M7 B5)— Triodeでほんのり歪む。厚みと滑らかさが両立した声

名前は道しるべ、条件は表で全部見せる。それがCSLの方針だ。

マイクと位置は、選べる

各音色は、マイク3構成(SM57 / GT-67 / 60:40ブレンド)× Center / Edge で収録している。

SM57は締まって前に出る。GT-67は太く丸い。ブレンドはその中間。Centerは芯が出て、Edgeは柔らかく暗い。同じ音色でも、ミックスの中でどう座らせたいかで選べる。

何を売っているか

最高の音でも、唯一の正解でもない。Carvin Vintage 16 を Triode で、Celestion Vintage 30 という条件で鳴らしたときの記録を、弾ける形にして渡す。暖かさも滑らかさも、そのまま残してある。

弾いたときの反応は、使うギター・ピックアップ・ボリュームでも変わる。まずは無料サンプルで、あなたのKemperと耳で確かめてほしい。

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免責

Carvin、Vintage 16 等の名称は各権利者の商標、Celestion / Vintage 30 は Celestion の商標です。Chuuni Sound Lab は独立した制作者であり、各メーカーとの提携・公認・スポンサー関係はありません。機種名は収録した機材を説明する目的でのみ使用しています。Kemper / Profiler は Kemper GmbH の商標です。

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