大きなアンプの音には、憧れがある。
壁のような4×12、100Wの押し出し。あの音を宅録でも出したい、と思う。だが実際に打ち込んだ曲へ入れてみると、低域がぶつかり、輪郭がぼやけて、あとから大きく削る羽目になることが多い。
宅録では、大型アンプの迫力より、小型アンプの収まりのよさが効く。CSLが最初の商品に5Wのコンボを選んだのも、そこに理由がある。
4×12前提の音は、宅録の音像に大きすぎる
大型アンプの魅力は、大きな箱と高い出力から生まれる。
12インチが四発、深い低域、空気を動かす余裕。ライブや広いスタジオでは、それがそのまま気持ちよさになる。体で感じる低音、壁のような音圧。だが宅録では、まさにその低域と量感が、ミックスの土台とぶつかる。宅録のギターは、ベースやキック、他の楽器と、限られた音像の中で場所を分け合わなければならない。大型アンプの太い低域は、ベースやキックの帯域にまともに重なり、全体をもったりと濁らせる。結局、EQで低域の多くを削ることになり、削ってしまえば、あの迫力は最初から無かったのと同じになる。
大きい音は、いつでも正解ではない。それは、広い場所で他と重ならずに鳴らせるからこそ生きる音だ。鳴らす場所に合っていて、はじめて魅力になる。宅録という狭い音像では、大きさは持て余しになりやすい。
小型アンプは、最初から隙間に収まる音がする
CSLの最初の一台、Greco GVA CUSTOMは、5Wのシングルチャンネル・コンボだ。
内蔵スピーカーは8インチのJensen C8R。12インチより口径が小さいぶん、そもそも低域が出にくく、音の重心は自然に中域へ寄る。これは大型アンプなら欠点だが、宅録ではそのまま利点に変わる。低域が控えめだから、ベースやキックと場所を奪い合わない。中域に芯があるから、ミックスの中でギターの居場所がはっきりする。EQで大きく削らなくても、最初からミックスの隙間に収まるような音がする。引き算のいらない音、と言ってもいい。
これは、CSLが「小型アンプへの移行」の記事で書いてきた流れとも重なる。録音環境が宅録へ移るにつれ、音楽が求めるアンプは、大出力の迫力より、小音量で成立し、ミックスに収まる素直さへと傾いた。GVAのような小型コンボは、その要求にそのまま応える音を、設計として最初から持っている。歪みも深くない。クリーンから軽いクランチのあたりは、ピッキングのニュアンスがそのまま出る。飾りの少ない音ほど、ごまかしが効かず、演奏そのもので勝負できる。
内蔵スピーカーごと記録する理由
CSLは、このGVAを内蔵の8インチスピーカーごと記録している。基準の12インチキャビに差し替えた音ではない。
なぜかと言えば、それがこのコンボの「本当の声」だからだ。小さな箱が実際に鳴っていた、その音そのもの。しかも5Wは、それほど音量を上げなくてもパワー段が動き、暖かく崩れはじめる。プロファイルは、その鳴っている状態を記録している。だから、家で大音量を出せなくても、アンプが気持ちよく鳴ったときの表情を、そのまま呼び出せる。
夜中の宅録でも、昼のスタジオで鳴らした音が手元にある。これは実機では味わいにくい部分だ。
家で音楽を作る人のための一台
派手なアンプではない。だが、宅録で扱いやすく、音量を上げなくても表情が出る。
GVA CUSTOMは、まさに家で音楽を作る人のための一台だ。しかも前の持ち主が球とスピーカーを整えた個体で、扱いやすさに手が入っている。まずは無料サンプルで、その収まりのよさを確かめてほしい。
- 無料サンプル(3本): https://buy.polar.sh/polar_cl_GgCvrtzJiyEoZyvqUvz5mUUIlMm13zfrkP9pR0SW3ho
- プロファイルパック(24本): https://buy.polar.sh/polar_cl_FJl9BVIQ8Jq2HRMt36jw4g4IT3vJ7fXGKlnRs0BKI6b
まとめ
宅録では、大型アンプの迫力より、小型アンプの収まりのよさが効く。
GVA CUSTOMは5Wのコンボ。内蔵の8インチJensen C8Rで録った音は、中域寄りで輪郭がはっきりし、ミックスの隙間に収まる。小さな音量でも、鳴っている音が手に入る。
家で音楽を作る人ほど、この一台は強い味方になる。まず試してみてほしい。